【電車】十和田市〜三沢間電車の営業運転終了のお知らせ
地域の足「お疲れさま」…住民らが十鉄にお別れ
十和田観光電鉄線(青森県十和田市—三沢市、14・7キロ)が31日、営業運転を終え、89年の歴史に幕を閉じた。
各駅で記念イベントが行われ、地域の足として活躍した鉄路の最後をひと目見ようと、沿線住民や鉄道ファンも詰めかけた。
午後3時半過ぎ、七百(しちひゃく)駅(六戸町)に隣接する車庫で開かれた運行終了式には、
七百地区の住民ら約80人が駆け付けた。変電所や車両整備といった十鉄の関連施設が集まる同地区は鉄道との結びつきが特に強い。
特別ダイヤが組まれた最終日は通常の土曜日より8本多い上下32本を運行。
記念乗車に駆け付けた乗客も多く、十和田市の会社員男性(33)も長男(4)と
午後5時55分十和田市駅発の電車に乗り込んだ。
長男から「乗りたい」とずっとせがまれており、「いつか連れてこようと思っていたが、
最初で最後になってしまった」と苦笑い。長男は「初めて乗れた」とうれしそうだった。
午後9時。「89年最後の列車が発車いたします」とのアナウンスとともに、
約120人を乗せた最終便がバンドの音楽に乗せて雪模様の暗闇に走り出した。
車内では乗務員が駅名の由来や沿線の歴史をマイクで説明。
乗客は窓の外を眺め、静まりかえっていた。途中駅では沿線住民らがホームで手を振り、「ありがとう」「お疲れさま」と最後の別れを告げた。
終着の十和田市駅に近づくと、「本当に長い間ありがとうございました」と車内アナウンスが流れ、乗客も拍手で応えた。
同9時30分頃、関係者が迎える同駅に到着した。
白石鉄右エ門社長は到着後、「ある期間、確かに地域に貢献した鉄道だったと改めて感じた」と語った。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120401-OYT1T00...
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